泌尿器

膀胱がんの症状、検査、治療

膀胱がんの症状、検査、診断

膀胱がんの主な症状は、血尿と膀胱刺激症状です。血尿には、肉眼で見えるものと、肉眼では見えず顕微鏡で確認できるものとがあります。膀胱刺激症状とは、頻尿、排尿時の痛み、残尿感などを指します。深達度が比較的深い場合にみられることが多い症状です。

これらの症状があり、膀胱がんが疑われる場合には、膀胱鏡検査や超音波検査で腫瘍が存在することを確認します。尿細胞診、尿中腫瘍マーカー検査、尿路造影検査などが補助として行われることもあります。最終的には、腫瘍を切り取ってきて病理組織検査をすることで、膀胱がんの診断が確定します。

病理組織検査では、膀胱がんの深達度(深さ)を調べることができます。その結果によって、膀胱がんは深達度の浅い「筋層非浸潤性がん」と深達度の深い「筋層浸潤性がん」に分けられます。がんの深達度が深いと思われる場合には、骨盤部CTやMRIを行って、膀胱の外のがんの広がりやリンパ節転移の有無などを調べます。

膀胱がんの治療

A. 筋層非浸潤性がん

深達度の浅い筋層非浸潤性がんでは、内視鏡手術でがんを切除します(経尿道的膀胱腫瘍切除術、TURBT)。

がんを切除しても30~60%のケースでは腫瘍が取りきれず残ってしまいます。また、がんを取り切れても再発する可能性が高いので、手術後には膀胱に薬剤を注入します(膀胱内注入療法)。注入する薬剤は、抗がん剤またはBCG(結核ワクチン)です。再発リスクの高さや治療の目的によって、使用する薬剤や投与の回数、期間が変わります。

再発リスクが高いがんで、膀胱内注入療法の効果が十分ではない場合には、膀胱をすべて取り除く膀胱全摘除術が行われます。

B. 筋層浸潤性がん

筋層浸潤性がんで遠隔転移やリンパ節転移がない場合は、膀胱とその周辺の臓器を一塊で摘出する手術(根治的膀胱摘除術)と、骨盤内のリンパ節を取り除く手術(骨盤リンパ節郭清術)を行います。手術に先立って、シスプラチンを含む複数の抗がん剤を投与することもあります。

腫瘍の数が少なく、大きさも小さいときには、膀胱を全摘せず、TURBTに抗がん剤治療や放射線治療を組み合わせて治療する場合があります。ただし、この対象となるのは、いくつかの条件を満たした少数のケースに限られます。

遠隔転移やリンパ節転移がある進行がんの場合には、抗がん剤治療と放射線療法が治療の中心となります。並行して、症状を和らげるための支持療法(best supportive care)も行われます。

進行がんの治療成績はこの30年ほど横ばいでしたが、新たな治療法の創出を目指して世界中で研究開発が行われています。例えば、アメリカでは、抗CTLA-4抗体薬イピリムマブ(商品名:ヤーボイ®)を使ったがん免疫療法の臨床試験が実施され、2016年6月に終了する予定です。

主な参考資料

  • A. J. Wein他編「Campbell-Walsh Urology, 10th edition」2012、Elsevier
  • 吉田修監修「ベッドサイド泌尿器科学改訂第4版」2013、南江堂
  • 「泌尿器外科」Vol. 28, Jul. 2015
  • 日本癌治療学会「膀胱がん診療ガイドライン」
    http://www.jsco-cpg.jp/guideline/17.html#VII-cq

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