膵臓(すいぞう)

膵臓(すいぞう)がんの病期(ステージ)

がんの進行度を病期(ステージ)といいます。病期は、「T」「N」「M」という3つの因子から決められます。
Tは「がんの広がり、進展度」、Nは「リンパ節転移」、Mは「遠く離れた臓器への転移」を指します。
これら3要素を組み合わせて、がんの病期を分類します。病期分類は、治療方針の決定や予後(医学的な回復の見込み)の予測などをはじめとして、がんに関するさまざまな解析に役立てることができます。
膵臓がんの場合、日本膵臓癌学会の病期分類(表1)と国際対がん連合(UICC)の病期分類(表4)の分類が用いられます。

表1 膵臓がんの進行度分類(日本膵臓癌学会)
リンパ節への転移がない 1群リンパ節(※)までの転移がある 2群リンパ節(※)までの転移がある 3群リンパ節(※)までの転移がある がんが遠くのリンパ節や臓器に転移している
がんの大きさが2cm以下で膵臓内にとどまっている Ⅳb Ⅳb
がんの大きさが2cmを超え膵臓内にとどまっている Ⅳb Ⅳb
がんは膵臓の外へ出ている Ⅳa Ⅳb Ⅳb
がんは主要な血管や隣接する臓器に広がっている Ⅳa Ⅳa Ⅳb Ⅳb Ⅳb

がん情報サービスが日本膵臓学会編「膵臓がん取扱い規約 2013年8月(第6版補訂版)」(金原出版)をもとに作成

※リンパ節群分類について
膵臓に関連するリンパ節には、それぞれの番号と名前が付けられており(表2)、1群、2群、3群に分類されます(表3)。通常の膵頭切除あるいは膵体尾部切除に含まれるリンパ節を1群とし、さらにリンパ流、リンパ節転移率、および予後の成績に基づいて、2群、3群に区分しています。なお、3群よりも遠くに存在するリンパ節や群分類に入らないリンパ節の転移は遠隔転移(M1)に分類されます。

表2 膵臓に関連したリンパ節の番号と名称
番号 名称 番号 名称
1 右噴門リンパ節 13a 上膵頭後部リンパ節
2 左噴門リンパ節 13b 下膵頭後部リンパ節
3 小弯リンパ節 14p 上腸間膜動脈近位リンパ節
4 大弯リンパ節 14d 上腸間膜動脈遠位リンパ節
5 幽門上リンパ節 15 中結腸動脈周囲リンパ節
6 幽門下リンパ節 16a1 大動脈周囲リンパ節a1
7 左胃動脈幹リンパ節 16a2 大動脈周囲リンパ節a2
8a 総肝動脈幹前上部リンパ節 16b1 大動脈周囲リンパ節b1
8p 総肝動脈幹後部リンパ節 16b2 大動脈周囲リンパ節b2
9 腹腔動脈周囲リンパ節 17a 上膵頭前部リンパ節
10 脾門リンパ節 17b 下膵頭前部リンパ節
11p 脾動脈幹近位リンパ節 18 下膵リンパ節
11d 脾動脈幹遠位リンパ節  
12a 肝動脈リンパ節
12p 門脈リンパ節
12b 胆管リンパ節
表3 リンパ節群分類
  頭部 体尾部
1群リンパ節 13a、13b、17a、17b 8a、8p、10、11p、11d、18
2群リンパ節 6、8a、8p、12a、12b、12p、14p、14d 7、9、14p、14d、15
3群リンパ節 1、2、3、4、5、7、9、10、11p、11d、15、16a2、16b1、18 5、6、12a、12b、12p、13a、13b、17a、17b、16a2、16b1
表4 膵臓がん病期分類(UICC)
  膵周囲リンパ節へ転移がない 膵周囲リンパ節へ転移がある がんが遠くのリンパ節や臓器に転移している
がんの大きさが2cm以下で膵臓内にとどまっている ⅠA ⅡB
がんの大きさが2cmを越え、膵臓内にとどまっている ⅠB ⅡB
がんが膵臓の外へ進展している ⅡA ⅡB
がんが腹腔動脈幹または上腸間膜動脈に浸潤している

なお、がんが上皮内にとどまり転移が認められない場合には、ステージ0に分類する。

主な参考資料

  • 日本膵臓学会:膵臓がん診療ガイドライン2013、金原出版
  • 日本膵臓学会・膵臓がん診療ガイドライン改訂委員会編「膵臓がん診療ガイドラインの解説」2015、金原出版
  • 日本膵臓学会膵臓がん登録委員会:膵臓がん登録報告2007.膵臓:2007
  • 国立がん研究センターがん情報サービス:それぞれのがんの解説「すい臓がん」
  • 日本膵臓学会編:膵臓がん取扱い規約 2013、金原出版
  • 愛知県がんセンター中央病院Hp.「がんの知識-いろいろながん―すい臓がん」

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