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卵巣がんの病期(ステージ)と治療の進め方

病期(ステージ)と治療の進め方

病期分類

卵巣がんの進行度は、両側の卵巣にがんが及んでいるか、周囲まで進展しているか、リンパ節転移や離れた臓器への転移があるかなどによって、Ⅰ~Ⅳ期に分類されています(表1)。

表1 卵巣がんの病期
Ⅰ期 がんが片側あるいは両側の卵巣だけにとどまっている状態
IA期 がんが片側の卵巣だけにある
IB期 がんが両側の卵巣にある
IC期 がんが片側または両側の卵巣にある場合で、がんにより被膜(外層)が破裂している場合、腹腔から採取した液体または腹膜を洗った洗浄液からがんが見つかった場合
Ⅱ期 がんが卵巣の周囲、つまり卵管、子宮、直腸、膀胱などの腹膜に進展している状態
ⅡA期 がんは子宮または卵管(卵子が卵巣から子宮へと通過する細長い管)の両方またはどちらかに進展
ⅡB期 がんは骨盤の中にあるその他の臓器にまで広がっている
ⅡC期 がんは子宮、卵管、骨盤内の別の臓器に広がっており、腹腔から採取した液体または腹膜を洗った洗浄液からがんが見つかった場合
Ⅲ期 がんが上腹部、または後腹膜リンパ節あるいは鼠径リンパ節に転移している状態
ⅢA期 がんは肉眼的には骨盤内にとどまっているが、がん細胞が骨盤外の腹膜に広がっている(顕微鏡だけで診断可能)
ⅢB期 がんが骨盤外に広がっているが、その大きさは直径2cm未満
ⅢC期 がんが骨盤外に広がっていて、その大きさは直径2cm以上、または後腹膜リンパ節あるいは鼠径リンパ節に広がっている
Ⅳ期 がんが遠隔部位に転移しているか、あるいは肝臓実質に転移している

がん情報サービスが日本産科婦人科学会編:卵巣腫瘍取扱い規約第2部、(改訂2版)、金原出版をもとに作成

病期に応じた治療法の選択
Ⅰ期

手術によってがんのある卵巣を取り除きます。片方の卵巣、卵管だけを切除することもあれば、両側の卵巣、卵管、子宮までを切除することもあります。手術後は再発予防のため、抗がん剤を用いるのが標準治療です。

Ⅱ期

両側の卵巣、卵管、子宮を切除します。直腸にがんが広がっている場合には、直腸を含めて切除することもあります。Ⅰ期と同様、手術後は抗がん剤で再発を防ぎます。

Ⅲ、Ⅳ期

がん化した組織をできるだけ取り除き、その後は抗がん剤治療を行います。抗がん剤でがんを小さくしてから手術することもあります。離れた臓器に転移している場合は、抗がん剤治療が中心です。

治療

手術療法

卵巣がんでは、病変部位をすべて取り除くのが基本です。病期にかかわらず、患者さんの体力が許す限り手術を行います。

手術方法は、ステージや年齢、体力によって異なりますが左右両方の卵巣、卵管、子宮、胃から下がって臓器を覆っている「大網」という膜、リンパ節などを切除します。

化学療法(抗がん剤治療)

卵巣がんは、抗がん剤の効果が比較的高いことが知られています。抗がん剤だけで卵巣がんを完全に治すことはできませんが、手術後に抗がん剤を投与することで再発を抑えられる可能性があります。また、手術前に投与することで、がんを小さくして、手術の効果を高めることも期待できます。

抗がん剤としては、パクリタキセル、カルボプラチンの有効性が認められており、2つを併用する治療がよく知られています。

この治療法では、白血球の減少、吐き気、脱毛などの副作用が起こることがありますが、現在は苦痛を和らげる方法もいろいろ工夫されています。

放射線療法

卵巣がんでは、脳転移の治療や骨転移の痛みの緩和を目的に、放射線療法が行われることがあります。

主な参考資料

  • 日本産科婦人科学会編:卵巣腫瘍取扱い規約第2部、1997年(改訂2版)、金原出版
  • 国立がん研究センターがん情報サービス:「卵巣がん~受診から診断、治療、経過観察の流れ(冊子)
  • 公益社団法人日本産科婦人科学会Hp 「病気を知ろう――卵巣腫瘍」
    http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/ransoushuyou.html
  • 国立がん研究センターがん情報対策センター
    http://ganjoho.jp/public/index.html

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