消化管

食道がんの治療

治療

食道がんの治療法には内視鏡治療、外科治療(手術)、放射線療法、抗がん剤治療(化学療法)、化学放射線療法(放射線療法と化学療法の併用)、対症療法、レーザー療法、電気凝固療法などがあります。TNM分類の病期により、奨められる治療法が決まっています。(図1)

食道がんの主な治療法は以下になります。

  • 内視鏡治療
  • 外科治療(手術)
  • 放射線療法
  • 抗がん剤治療(化学療法)
  • 化学放射線療法
  • 対症療法
図1.食道がんの病期と治療

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日本食道学会編「食道癌診断・治療ガイドライン2012年4月版」(金原出版)P2より引用

内視鏡治療は内視鏡で見ながらがんを切り取る方法で、0期またはI期の一部が対象になります。がんの範囲に応じて、内視鏡的粘膜切除術(EMR)または内視鏡的粘膜下層剥離(はくり)術(ESD)を行います。

外科手術は食道がんの最も一般的な治療です。食道のがんと一緒に、リンパ節を含む周辺の組織を切除します。術前療法として抗がん剤治療、化学放射線療法、術後療法として抗がん剤治療、放射線療法を行うこともあります。

放射線療法は体外または食道腔内からがんに向けて放射線を照射します。がんによる痛みや出血などを抑える目的、あるいは食物の通りを良くする目的で行うこともあります。

抗がん剤治療では、2~3種類の抗がん剤を組み合わせて点滴投与します。吐き気、皮膚症状、脱毛、白血球減少などの副作用が出ることがあるため、副作用を軽減するための治療も行います。副作用が強い場合は、抗がん剤の変更、減量、休止を検討します。

化学放射線療法では、体外からの放射線照射と並行して、抗がん剤治療を行います。併用することで、より高い効果が得られますが、副作用も強く出る場合が多くなります。

対症療法は、生活の質(QOL)を維持・向上させるための治療です。食物の通りを良くする手術(バイパス手術、ステント手術)、外から胃に直接栄養剤を入れるための手術(胃ろう手術)などがあります。

さまざまな治療によってがんが完全に治っても、一部の患者さんには食事がスムーズに通らなくなったり、つかえ感が出現したりといった食道に狭窄が残ってしまう場合があります。このような患者さんに対して、内視鏡下にバルーンと呼ばれている風船のような器具を使って、拡張を行います。定期的に繰り返すことにより、比較的スムーズに食事がとれるようになります。
食道がんは、早期には症状がほとんどなく、しばしば進行した状態で発見されます。また、食道には漿膜がないため、がんが周辺臓器に浸潤しやすいとされています。大きな血管やリンパ管が近いため、それらを通じて遠隔転移が起こりやすいという特徴もあります。こうしたことから、消化管がんのなかでは最も予後不良です。がんを叩く積極的な治療とともに、QOL維持・向上を目指した対症療法も非常に重要となります。

主な参考資料

  • 財団法人がん研究振興財団「がんの統計’14」
  • 小林正伸著「やさしい腫瘍学」南江堂、2014年
  • 国立がん研究センターがん対策情報センター「各種がん102食道がん-受診から診断、治療、経過観察への流れ」2012年3月改訂第2版
  • 国立がん研究センターがん対策情報センター「患者必携 食道がんの療養情報」学研メディカル秀潤社
  • 日本食道学会編「食道癌取扱い規約2007年4月第10版補訂版」金原出版、2007年
  • 日本食道学会編「食道癌診断・治療ガイドライン2012年4月版」金原出版、2012年
  • 国立がん研究センターがん対策情報センター「各種がん101 胃がん-受診から診断、治療、経過観察への流れ」2015年2月改訂第3版
  • 日本胃癌学会編「胃癌治療ガイドライン医師用2014年5月改訂第4版」金原出版、2014年
  • 大腸癌研究会編「大腸癌治療ガイドライン医師用2014年版」金原出版、2014年
  • 大腸癌研究会編「患者さんのための大腸癌治療ガイドライン2014年版」金原出版、2014年
  • 国立がん研究センターがん対策情報センター「各種がん103 大腸がん-受診から診断、治療、経過観察への流れ」2012年3月改訂第2版

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