患者だより

第26回 免疫療法に放射線療法を取り入れた新たな治療に踏み出します |2017.04.26掲載

今回は、私自身が新しい治療に踏み出すことにしたご報告です。

がんと12年も付き合っていると、自分と病気との距離感が移り変わります。この上り坂はきついけれど努力すればいい景色が見える場所にたどり着けそうだ、だから今は副作用もきついと言われる抗がん剤を続けよう、とか、自分は病気だと公言する必要がないほど日々穏やかだが、淡々とホルモン療法を続けて2年目だ、とか、転移箇所の痛みが増えてきて、この体調の下り坂はどこまで続くのか先が読めない、どうしたらよいのだろう、とか。長い年月のあいだに自身の体調と意識の変化を体験します。

多くのがん患者は、治療中または治療後に定期的な検査や診察を受けて、再発の有無や手術の傷あとの様子、腫瘍マーカーの変化を確認し、自分の身体の状態を認識します。しかし、私は多くの医師と出会うなかで、画像診断や腫瘍マーカーを通して自分の身体を知るよりも、自分の体感に真正面から向き合ってからだの声を聴き、それを医師に率直にぶつけることが自分を大切にすることにつながるという教訓を得ました。

もちろん、愚痴や文句をぶつけるということではありません。治療がしっかり効いて体調が良い、あるいは治療を続けても体調が悪化している、といったからだの声を専門家に率直に伝えて頼ることで、解決策を示してもらえる機会が増えるように思うのです。

医師に頼るためには、患者の自分も普段から治療法についての情報を収集する必要があります。できれば実際に治療を取り入れた患者さんに話を聞きにいきたいのですが、患者さんと直接接点を持てないことも多いので、その治療を提供している医療機関に電話やEメールで質問して、さまざまな可能性(治療が奏効したケース、奏効しなかったケース、重い副作用とその発生頻度、費用など)を聞いておこうと思っています。

こうして、治療に関する情報はそろった、自分の体調の悪化も明らかに進んでいる、となれば、あとは治療に踏み切るかどうかの自分の気持ちを整え、主治医にそれを伝えるばかりです。私は、3月の定期受診の際に、通っている大学病院の主治医に体調の変化と希望する治療について伝えました。

患者である自分が一番、自分の病状を理解していますし、治療によって今より良い状況になることを望んでいます。そうした強い気持ちと準備があれば、主治医も家族も患者の意思を邪魔しないものです。

大学病院の主治医は、治療に使える抗がん剤は存在するが私の血液データから判断して投与できる状況ではないことと、痛みの緩和の観点から放射線治療は検討に値することを説明してくれました。また、免疫療法の効果のほどは判断できないものの、他に効果的な治療は大学病院では提供できないので、患者本人が試したいというのであれば他院で免疫療法を受けることに反対しないとも伝えられました。

そして、新しい治療を始めることになりました。まず、放射線科医の意見も聞いた上で、痛みが出ている転移の部分に放射線治療を行うことが決まりました。2グレイを25回照射、合計50グレイの放射線治療です。

また、がん免疫療法のクリニックの医師から聞いていた免疫療法も放射線治療と前後して取り入れることになりました。具体的には、冷凍保存していた残りの樹状細胞ワクチンを投与し、新たに血液細胞を培養して活性化リンパ球療法を行い、さらに免疫チェックポイント阻害薬も試してみる予定です。

自分がどうありたいかを真剣に考えれば治療の道は開けますし、背中を押してくれる人たちも沢山います。思いたったが吉日、治療に悩んでいる方は腰を上げて前進しましょう。私と一緒に。

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