肝・胆

肝臓がんとは

肝臓がんの現状

わが国では、2013年の1年間に人口10万人に対して約3万人が肝臓がんで亡くなっています。死亡順位でみますと、男性では肺がん、胃がん、大腸がんに次いで第4位、女性では大腸がん、肺がん、胃がん、膵臓がん、乳がんに次いで第6位です(図1)。2000年以降、男女とも肝臓がんに新たにかかる人は減っており、死亡者も減少傾向にあります(肝臓がん白書 平成27年 日本肝臓学会)。

図1 部位別がん死亡者数

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独立行政法人国立がん研究センターがん対策センター

治療の現状

肝臓がんは早期発見が難しく、予後の悪いがんといわれてきましたが、その様相は少しずつ変わりつつあります。その1つの証しが、肝臓がんと診断され、治療を受けた患者さんの5年生存率です。日本肝臓研究会の全国集計によると、1978~85年にはわずか9.5%だったものが、1986~95年には26.8%、96~2005年には39.3%まで上昇しています(図2)。まだ十分とはいえませんが、肝臓がんの治療成績は着実に向上しています。

図2 肝臓がんの5年生存率

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(日本肝臓研究会 2010年)

肝臓がんの原因

がんは、正常な細胞の遺伝子が傷き、がん細胞に変わることで起こります。遺伝子が傷つく原因はさまざまです。肝臓がんの場合、約90%の原因が「B型肝炎」と「C型肝炎」と言われています。また最近は、「アルコール性肝障害」や「脂肪肝」など生活習慣病に起因する肝臓がんも増えています。

肝臓がんの種類

肝臓がんには、肝臓そのものから発生した「原発性肝臓がん」と、他の臓器から転移した「転移性肝臓がん」の2つがあります。原発性肝臓がんの大部分は「肝細胞がん」と呼ばれるタイプで、一般に肝臓がんという場合には、この肝細胞がんを指します。

肝臓がんの症状

肝臓はがまん強い臓器なため、肝臓がんが発生しても、初期の頃はほとんど症状がなく、見つかりにくいのが特徴です。しかし、肝臓がんが進行してくると、腹部の張りやしこり、痛み、圧迫感などを感じるようになります。

また、肝臓がんでは肝硬変を伴うことが少なくありません。肝硬変は肝臓が固くなり、機能が低下した状態で、食欲不振、全身の倦怠感、疲れやすいといった一般的症状に加えて、おなかに水が溜まる「腹水」や足のむくみ、黄疸などがみられます。さらに進行すると、吐血、下血、意識障害などが起こることもあります。

肝臓がんの検査・診断

肝臓がんを早期発見するためにもっとも大切なのは、定期的な健康診断です。地域や職場の健診で、肝機能の異常が見つかった場合には、病院で次のような検査を受ける必要があります。

血液検査

AST (GOT)、ALT(GPT)、アルブミン、コリンエステラーゼ、総ビリルビン、血小板など値を測定し、肝臓の働きが正常かどうかを調べます。また、B型肝炎、C型肝炎への感染をチェックするためウイルス検査も行います。

腫瘍マーカーの検査

血液検査では腫瘍マーカーも調べます。腫瘍マーカーはがんが作り出す特殊な物質です。がんになると多くの場合、その値が高くなるので、がんを発見する手がかりになります。肝臓がんでは、AFP(アルファフェトプロテイン)、PIVKAⅡ(ピブカ・ツー)が広く用いられています。

ただし、肝臓がんでもこれらが陰性だったり、他のがんで陽性となったりすることもあるので、腫瘍マーカーの異常だけで確定診断はできません。

画像検査

血液検査で異常が見つかった場合には、必要に応じて「超音波検査」、「CT、MRI検査」などの画像検査を行います。

超音波検査

お腹の表面に超音波を当て、臓器から返ってくる反射の様子を画像化する検査です。患者さんへの負担が少なく、簡便に行えるのが利点で、肝臓がんの有無を調べる際、最初に実施されます。

CT検査、MRI検査

超音波検査で肝臓がんが疑われた場合、さらに詳細にチェックするために行われます。肝臓がんの状態、がんの数、大きさなどがわかります。

肝臓がん・胆のうがんの主な資料

  • 日本肝臓学会編「科学的根拠に基づく肝癌診療ガイドライン2013」、金原出版
  • よくわかる最新医学、泉並木著、肝臓病の最新治療、主婦の友社 2012年
  • 矢永勝彦、脇山茂樹著「肝臓がん」といわれたら 保健同人社 2012年
  • 国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」
    http://ganjoho.jp/
  • 国立がん研究センターがん対策情報センター:がんの冊子、各種がんシリーズ「肝細胞がん」2015(3版)
  • 東京医科歯科大学肝胆膵外科ホームページ「胆道の病気と治療―胆嚢がん」
    http://www.tmd.ac.jp/grad/msrg/gallbladder/gallbladder_cancer.html
  • 日本肝臓研究会編「臨床・病理原発性肝癌取扱い規約(第5版)金原出版
  • 東邦大学医療センター大森病院消化器センター外科ホームページ

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